専門科目(専門4領域)

4つの専門領域と横断型人材育成

「専門科目を「都市のライフスタイル」「都市のマネジメント」「都市のデザイン」「都市のしくみ」の4領域に分類し、将来の進路に適切な科目を選択できるようにしています。
コースや専攻とは異なり、科目群を横断して履修ができますので、教務や関心に応じた学習が可能です。

都市のライフスタイル

都市の社会学
都市は、「多くの人々が相互に関わりあうことによって生じる社会的な現象」である。本講義ではこのように社会学的な視点で都市を捉え、その結果浮き彫りになるさまざまな問題について議論する。「都市社会学」の体系を深く理解するというよりもむしろ、現代の都市をめぐるさまざまな「社会課題」を手掛かりに、都市という問題を「人と人との相互作用」として分析する力を身につける。このため講義では、現代の都市をめぐる多様な問題を事例を挙げて紹介するとともに、事前レポートやディスカッションを通じて理解を深める。これらを通じて、自ら課題を発見し解決方法を提案していくことのできる「実践的研究者」の基礎となる知識と思考習慣を身につけることを期待する。
経営戦略論
本科目では、経営戦略に関する基本的な概念の把握と思考方法などについて学ぶ。 激しく変化する現代社会の中で組織が効果的・効率的に生き残っていくためには、資源を正しく用い、成員の心と行動を一つにまとめあげ、成功に導くための経営戦略が不可欠である。組織を成功に導く「良い戦略」とは何かを学ぶことは重要である。
本科目では「戦略論の歴史」の中で形成された代表的な経営戦略に関する考え方、代表的な戦略分析の方法論を学ぶ。また経営戦略にかかわるケースを通じて、現実の中での戦略分析の適用、戦略構築のプロセスの実際を学ぶ。
ファッション文化
「ファッションは時代を映す鏡」と言われている。ファッションは常に時代を反映し、ファッションを見ればどの時代かがわかる。本講義では、どんな時代背景(政治、経済、美術、音楽、文学、科学、思想、ライフスタイルなど)の中、どのような衣服デザインが創られてきたかを学ぶ。また現代の衣服になるには、多くの才能あるデザイナーたちが新たなデザインをクリエーションしてきた。その仕事に焦点をあて、現在のデザイナーたちにも大きな影響を与えていることを知る。
都市観光計画
欧米の大都市に遅れること30年、ようやくわが国においても都市観光への本格的取り組みが始まっている。これは都市観光が人口減少時代、グローバル社会における都市産業政策上の重要課題に浮上してきたからである。
本講義では、最初に都市政策における都市観光の現代的意義と近年の観光立国戦略での位置づけを明らかにした上で、新しい観光の方向性の中でわが国の都市観光の現状と課題を学ぶ。この課題を解決するためのデータ分析方法、観光資源発掘、観光拠点整備、観光ルート開発、観光プロモーション、観光産業育成策を含む都市観光計画の立て方を学ばせる。この作成方法を大都市(東京、横浜、渋谷)および地方都市(平戸等)の具体的な観光計画を対象にケース・スタディを行い、より深い理解を得させる。
ソーシャルマーケティング
企業から対象消費者に向けての価値創造と提供プロセスとして成長してきたマーケティング・コンセプトであるが、そうして創られてきた基本的なメカニズムの主体を営利団体に限定せず、また、その対象を企業目的としての製品やサービスの販売に限らず、適用しようとするコンセプトがソーシャルマーケティングである。すなわち、社会における様々な課題に対してマーケティング技術を適用することで、NPO、NGO等(或は、企業とし連携して)が主体となって、その課題に関連した考え方と行動に変化を及ぼそうとするものである。本科目では、マーケティング・コンセプトの変遷から始まり、ステークホルダーとの関連、ソーシャルマーケティング研究の変遷、、近似概念であるソーシャルイニシアティブ、そして、関連領域であるサステナブルマーケティングについて、可能な限り事例を取り上げながら検討していく。
簿記論
会計学習の基本となる「簿記」について、基礎的な知識を得るとともに、その構造を理解し、財務諸表の意義をより深く確かめるようにする科目である。
簿記というと、資格検定が一般的に知られている。本講義は、レベルとしては全経もしくは日商の3級程度の内容であるが、大学の講義スタイル、時間構成では、この授業のみでの検定合格は難しい。むしろ以後の会計的な学習のベースとなるものと理解してもらいたい。
広告コミュニケーション
広告という「企業が生活者にメッセージを伝えるためのコミュニケーション」について、その歴史から最新の動向を、事例を交えながら学んでいく。
また、ソーシャルメディアの浸透などがもたらす情報革命の影響についても掘り下げ、これからの広告コミュニケーションが向かう方向性を探っていく。
ブランド戦略
私達の生活の中には「憧れのブランド」が存在する。また、小売店に行くと、商品が持っている機能は大差がないのに、値段が高く、値引きには応じないというブランドが存在する。企業の立場からすると、こうしたブランドは、単なる商品と比較すると、高めの利益を得ることができるため非常に魅力的である。また、「このブランド以外では、私は満足しない」と言う熱烈で、長期的なファンが存在することで、安定したビジネスを創ることができる。もちろん、こうしたブランドはモノに限らず、サービスでも、また、街や国にも存在する。本授業では、こうした強いブランドを創る考え方や方法について理論と事例を用いて学習する。
集客空間論
人々がなぜ魅力ある空間に惹きつけられるのか、またそのような空間はどのようにつくっていく必要があるか、人間と都市空間の関係について学ぶ。いかにして人が集まり、賑わいある空間ができるのか分析、実際に提案していける力を養う。魅力的な空間形成を行う上での方策、戦略について考え分析を行う。「人が集まるとはどういう現象なのか」、「なぜ人は集まるのか」、そのメカニズムを解析できれば、その理由となっているものを提供することによって、目的を達成することができる。行動科学・空間計画などの見地から、集客施設をはじめとする様々な集客資源(ソフト・ハードを含む)について学習する。また、そのメカニズムを科学的に分析し、集客理論を学ぶ。集客空間を体系的に学び、さらに新たな街の人を集める機能を検討することで、魅力的な空間づくり・環境づくりに役立てることを目的とする。また、魅力的な空間形成を行う上での方策や、戦略について分析を行い、例えば魅力ある空間の集客、美術館・博物館、遊び場空間、都市景観デザイン等などを例示しながら考察する。
エリアマーケティング
エリアマーケティングは、風土・環境や歴史・文化などから醸成された地域性とその市場の特性に基づいて、顧客ニーズを導き出し商品戦略を立てて成果を上げていくマーケティングプロセスである。 まずは地域性を、人口統計、人口分布、世代構成、昼夜間人口差等のデータ調査と、所得水準、消費量、企業構成風土・環境、そして歴史・文化等の社会科学的な視点で明らかにしていく方法を具体的に学ぶ。次に市場規模と商圏の分析、競合店の分析、顧客の特性の分析の基本的な考え方を身に付け需要予測を立てていく。更には、地域政策や制度の変更、交通インフラや建築都市開発の状況、企業進出あるいは撤退などの将来の環境変化を予測してその影響を検討していく考え方を学び、それらを統合して、エリアマーケティング戦略の立案をおこなう手法を事例を交えながらわかりやすく学んでいく。
マーチャンダイジング
本科目では、主に、小売店におけるマーチャンダイジングを扱う。すなわち、小売店全体のマーケティング戦略に基づき、ターゲットとする消費者を明確にし、そのターゲットのニーズを満たすような訴求力があり、且つ、競合店との差別化が行われるような、商品の品ぞろえの決定、商品の仕入れ先の選定と仕入れ値の決定、価格付け、在庫コントロール及び発注管理といった全体的な小売店における活動と管理を対象とする。また、店舗のデザイン、商品の陳列方法、セールスプロモーション等を含んだ広義のビジュアル・マーチャンダイジング(VMD)についても、事例等を参照しながら学習する。以上を通じて、都市に生活する人々のクオリティ・オブ・ライフの向上に貢献するような小売店創りを目指す。
集客学
「ひとをあつめる」をテーマに街づくりや集客空間、都市デザイン、観光資源、文化などを複眼的な視点で統合した「集客学」を、学際的に学ぶことをめざす。集客を科学的に捉え、実践的に考察をすること、デザイン的な展開や仕掛けづくり等を考えていくことを目的としている。人を多く集めることのできる集客施設、商業施設、ソフトウエアなどを戦略的につくることができれば「にぎわい」や「活気」がうまれ、繁栄がうまれる。 集客的な資源、集客技術、集客施設、集客マネジメントなど集客に関する学術的研究とその交流連携を行いながら学術・文化・科学技術の発展に貢献するための方策などを学習する。「集客」を考えることは「都市とは何か」、「デザインとは」という大命題にも関係し、戦略的な経営や地域への波及としての経済的な視点、また文化芸術の分野にも関連性が深い。デザインやイメージ等の感性の部分とともに、観光や経営学への応用も利くと考えるものが集客学の要素である。授業内では参考になると思われる集客の事例のエッセンスも紹介していく。
トラベルプランニング
都市は世界中のビジネスや文化等が集合するポイントであり、その中で、生活や仕事をしている都市生活者は、地球規模で進んでいるファッションやモードを、さりげなく日常生活の様式に取り込んでいる。このような人々が、海外に旅行をする場合、昔ながらの、全て団体行動で、同じ行き先で同じ過ごし方をするのではなく、個別、多様、自由で洗練されたプログラムを求める傾向がある。 この授業では、都市生活者の行動様式に組み込まれるような海外旅行商品を旅行会社側の視点にたって、企画、販売促進、販売するビジネスモデルを学習する。様々な規制緩和の中で、旅行会社のあり方に変化がある中で、旅行業法、航空業界、ホテル等地上手配業界、インターネットによる集客技法といった重要な周辺知識も併せて学んでいく。

都市のマネジメント

都市政策
この講義は、都市の暮らし、活力、魅力を対象とする公共政策について、現代の多様な事象に関する基礎知識を習得するとともに、都市問題を地域や立場の違いから多面的に理解し、それらの解決に向けた政策の組み立て方を筋道だてて考える視座を養うことを目指している。扱うテーマが毎回異なり、全体として今日的話題に幅広く触れる。
プロジェクトマネジメント
まずは、あらゆる分野に適応可能な、プロジェクトマネジメントの基本的な考え方を理解することから始める。すなわち、プロジェクトマネジメントの用語、目的、組み立てと、統合、スコープ、コミュニケーション、人的資源、スケジュール、コスト、リスク、調達、品質にデザインを加えた10の領域について、基本的な構成と内容を身近な事例を交えて解説を行い、理解することから始める。
次に、多くの利害を異にする関係者が関わる、建築やまちづくりの分野を例として、社会的課題に応える開発とは何か、事業性・収益性中心から脱却した真の経済的価値とは何か、情報発信と交流という文化的価値とは何かという、プロジェクトマネジメントの目的である価値創造について考え、プロジェクトマネジメントの業務の流れとプロジェクトチームの編成について学ぶ。
更に、建築・都市開発に焦点を当て、企画段階の魅力的で骨太なプロジェクトマネジメントについて、3本柱である基本理念、事業企画、建築企画の構成と内容を、国内外の複数のプロジェクトを通して解説し理解を深める。また、実行(運営)段階の柔軟で創造的なプロジェクトマネジメントについて、基礎的な学習を行う。
住宅と不動産
不動産とは何か。私たちの生活やビジネスにどのようにかかわっているのか。不動産のなかでも特に住宅に関して、それを支える仕組みとして、不動産学の基礎を学ぶ。具体的には、私たちの生活に身近な、住宅を借りる、住宅を購入する、住宅を管理する等をテーマに取り上げ、それに係わる、法や経済、建築・街づくりに関する工学を総合的に学ぶとともに、それらを支える住宅・不動産業についても学んでいく。
まちの防災
本講義では、これまでの自然災害や将来発生が危惧されている地震・風水害などを取り上げ、都市空間にどのような被害が生じるかを学ぶ。また、事前の備えと、災害発生後の緊急対応、復旧・復興に至るまで、災害にどう対応すべきかを考える。さらに、各地の復興まちづくりや安全・安心まちづくりの取り組み事例を学び、これからの都市のあり方を考える。
参加型まちづくり
まちづくりは、国や自治体の行政のみで計画・実施されるものではなく、まちに関わる多くの主体、中でもそこに居住する住民や市民の「参加」が不可欠である。わが国でも、多くの地域で市民や住民の参加によるまちづくりが実践されている。さらに最近では単なる参加の域を超えて、住民と行政が「協働」してまちづくりの合意形成を行うことの重要性が指摘され、注目されている。
そのような「参加型まちづくり」の事例を紹介しながら、まちづくりにおける「参加」の考え方の推移を示し、「参加」と「協働」による「合意形成」の意味を掘り下げるともに、その実践的な手法・技術を学ぶ。
プランニングサーベイ
まちづくりや都市プランニングにおいて必要となるのは、対象地域の実態を探るための観察力、解決方法を模索するための横断的な情報収集力、得られた情報をもとに新たな魅力創出するための企画構想力である。「まちの観察」ではサーベイの入門編として対象地域の現況の魅力や問題を発見するための観察力を養った。
本講義では「まちの観察」で身につけたサーベイスキルを発展させ、まちづくりや都市プランニングに結びつけるための高度な調査・分析スキルを習得する。具体的にはフィールドサーベイに留まらず、文献・統計資料等も活用した多面的な分析を加えて、新たな魅力創出のための企画構想(アイデアメイキング・コンセプトワーク)の種を具体化するための手法を学ぶ。
都市空間の演出
特徴的な「都市空間」と個性的な「都市空間の演出」は、街の賑わいづくりと情報発信、更には街の広報とブランディングにおいて最も重要な役割を担う。そして「演出」により「都市空間」は魅力的になりビジネスにつながる。「都市空間を新しく開発する」より 「既にある都市空間」や「演出」の特徴を捉えそこに相応しい 「様々な演出」を加えていくことにより 人が集まり金を生む「魅力的な都市空間を再創造」することに FOCUSをあてる。
都市開発プロジェクト
都市開発のプロジェクトについて、実践のケースタディーを中心に事業推進のプロセスを学び、将来、都市づくりのプロジェクト・メンバーとして活躍するための基礎的素養を身に付けることを目的とする。そのため、第1ステップとして六本木ヒルズや丸の内などさまざまなタイプ、また大小異なった規模の都市開発プロジェクトの事例を学ぶ。こうした具体例を頭に入れた上で第2のステップとして典型的なプロジェクトの計画策定の事例を取り上げ、そのプロセスと方法について学習し、都市開発プロジェクトの進め方を理解する。
不動産ビジネス
不動産ビジネスについて、事業者サイドの視点(マーケティング)からビジネスモデル特性と市場の概要を実例とともに学習し、不動産ビジネスのダイナミズムと、社会的要請(少子高齢社会、環境、グローバル化)に応える都市経営への意義、可能性を学ぶ。
エリアマネジメント
これまでの都市づくりは、社会資本の整備を中心としてすすめられてきました。社会が成熟し、少子高齢化がすすむこれからの社会においては、社会関係資本(ソーシャル・キャピタル)の構築が求められています。また、まちづくりからまち育てについて考える必要もあります。こうしたパラダイムシフトの時代に対応した新たな都市マネジメントの手法が求められており、エリアマネジメントが注目されています。新たな価値創造と持続可能な発展をめざしたエリアマネジメントは、大都市や地方都市の都心中心部のみならず住宅地においても展開されています。こうした国内の事例や英米での先進的な取り組みの紹介から理解を深め、エリアマネジメントの手法を学びます。
コミュニティマネジメント
本格的な少子高齢社会に向かう現在、これからの社会にふさわしい現代的コミュニティの形成は喫緊の課題である。そのため、コミュニティの現状を分析し、適切なマネジメント計画を立案・実行するコミュニティマネジメントの必要性が高まっている。本科目では、コミュニティの基礎的な概念と現代社会におけるコミュニティの課題を理解した上で、全国で取り組まれている多様なコミュニティデザインプロジェクトの事例を学び、実際にコミュニティマネジメント計画を立案する。人と人との関わりによって生活の質を高めていくコミュニティのマネジメントは、建築や印刷物などと違い、目に見えない。それゆえ、関わりのなかで起こる価値、できごとやサービスを可視化し計画に仕上げていくための独自の手法を必要とする。本科目では、デザイン思考やサービスデザインの手法を取り入れたユーザー参加型のデザインスキルを学び、地域から企業まで、これからの社会で求められるコミュニティマネジメントの手法を身につける。
土地神話の崩壊、地球環境問題や加速する技術革新、多様化するライフスタイルとワークスタイルなどの社会・技術・人々の価値観が急速に変わってきている。これまで、施設は作る側からの発想で出来ていたが、「経営・運営する」、「所有する」、「使う」、「発注する」というユーザの立場から、すまいや都市施設のライフサイクルを視野に入れ、施設の構想企画・設計・建設プロセス、プロジェクト管理、施設運営管理等とその体系・手法、次世代施設のあり方についての概略について学ぶファシリティマネジメント(FM)の概論である。FMの概念、方法、重要な専門用語について解説し、具体的な事例で理解を深める。

都市のデザイン

都市デザイン
都市を構成する要素は多種多様であり、従来の都市計画から都市再生へ、または、都市活用へと社会的要求が変化している。そもそも私たちが生活している都市とは何か?、都市空間とは何か?、また、それらはどのようにデザインされるのか? 過去の都市デザインの例から今日までの、基本的な捕らえ方と都市をデザインする手法や考え方に関して学ぶ。
建築空間論
建築には様々な満たすべき「条件」がある。
住宅には気持ちよく眠れるための空間が必要で、劇場ではどの席にもいい音が届く必要があり、駅での待ち合わせも場所も楽しくあってほしい。そうした条件をどう達成するか、それが設計に求められる。
しかし、そうした条件に応えただけでは、まだ、いい建築には至らない。
いい建築とは何か、どうするといい建築が「生成」されるのか、ここではそれを考え、探求する。
その過程で、私たちを取り巻く自然や人工物の世界から、そのすぐれた設計の「しくみ」を学ぶ「アルゴリズミック・デザイン」を用いて、その「方法」を探していく。
インテリアデザインと実務
インテリアデザインは私たちの大変身近な住宅の空間からオフィス、公共建築、商業建築等と非常に共通した要素が多い。それらのインテリアデザインを決定するにあたり、多様なデザインを学び比較する必要がある。その上でインテリアデザインを決定する要素や手法を数多くの事例を基に理解する。
また、インテリアデザインの潮流を学び、現在から将来に社会が求めるデザインを、構成方法、エステティック、機能、性能、環境、また、人体機能に関連しながら習得し、デザイン界やマーケットを意識し、社会におけるクライアント(施主)の求める快適な住空間を総合的に提案できる人材の育成を目的とした授業とする。
更に、実務として建築家、ディベロッパー等とどのように仕事を進めるのかを学ぶ。建築士やインテリアコーディネーター等の関連資格取得の準備を視野に入れることも授業の目的の一つとする。
建築法規
国民の「生命・健康・財産の保護」と「公共の福祉の増進」を目的に定められた建築基準法を中心に、建築設計をする上で関係する主要な法文の読解や、法規間の関連性に関して解説する。ここでは、建築物を集団的に規制する集団規定と個別の建築物に適用する単体規定の二つの基準を、前半と後半に分けて取り上げる。
建築史
古代から近世に至るまで、自然・社会・文化と関わりながら形成されてきた建築・都市の特徴を理解する。さらに、技術革新以降の近・現代の建築・都市について、日本を含む世界各地における建築家たちの課題とそれに対する取り組み、新たな創造などを概観し考察する。
建築材料
建物は建築材料で構成されている。建築材料は、無機材料と有機材料に分類され、材料の性質により、建物を支える構造材料や建物を保護する仕上材料として用いられる。また、建築材料はほとんどが人工材料であるが、古代より使われているもくざいや石材、土、漆などの天然材料もある。
本科目では、構造材料や仕上材料を含む各種建築材料の歴史や特徴を理解し、建物での使われ方について学習する。
住宅計画
これまでの日本の住宅の在り方を理解し、これからの日本の住宅の在り方を考える。対象として戸建住宅と共同住宅の両方を扱い、多角的な視点から住宅を考える。最初にライフスタイルと空間の関係を理解する。比較対象として海外の事例も紹介する。シェアハウスなど新しい共同生活の在り方についても考える。次にその空間の計画の仕方を理解する。住宅全体の骨格、外観や室内に使われる素材や色彩、部分の詳細、そして家具や庭のデザインなど、さまざまな計画項目とその関連性、扱い方を把握する。新築のみならず既存ストックを活用したリフォーム・リノベーションや、住宅の施工の仕方についても取り上げる。続けて、住宅自体の取得方法、住宅に関連する法律・税制・金融など、住宅計画に影響を与える仕組みについて理解する。最後に環境対応、安全安心、都市景観など現時点で重要視されている社会的価値の視点から住宅の価値の在り方を考える。
建築構造
建築一般構造の基本・特徴、建築構造のおさまり等も含めて講義する。また、建築物に作用する様々な荷重、外乱要因等について学び、それらに対する各構造部位の役割について説明する。さらに、簡単な構造模型の実験を通して、その力学的仕組みを体験的に理解させる。
リノベーションとコンバージョン
これからも増加する傾向にあるオフィスビルや住宅のストックの有効な再利用方法を具体的なケーススタディを通して理解する。建築を再生するということはデザイン、不動産、ビジネスモデル、コミュニティなどが総合的に組み合わされて実現される。この授業では、アートやメディアを駆使した事例、コミュニティと連動したモデル、不動産投資を活用した事例など、具体的なケーススタディを使って方法論を伝える。
また、実際に街中に現存する具体的なストックをモデルケースとしながら、それを有効再生するための手法のシミュレーションなどを行い、実践的なノウハウを学ぶ。
構造力学(1)及び演習
建築物は人が生活したり働いたりする、いわゆる人と関わる構造物であることに特徴を有している。したがって、建築物には様々な荷重が作用するが、第一にその荷重に耐える構造安全性が求められる。構造力学は構造物の安全性の観点から、様々な荷重が構造物に作用した時に各部材がどのような力を受け、どのように変形し、そしてどのように壊れるのかを科学し、工学的な知見を得る学問である。
構造力学(1)では建築を学ぶ上で必要な力学の入門として、建築物と荷重をいかにモデル化して数式表現するかを学び,特に静定構造物(釣り合い式で全ての反力を求めることができる構造物)が様々な荷重を受けた時に生じる応力(軸方向力、せん断力、曲げモーメント)を力の釣り合いから求める方法を理解し、講義と演習により基礎力を養う。
構造力学(2)及び演習
構造力学(1)でも述べたように、構造力学の基本は静定構造物の応力を求めることにある。構造力学(2)では「構造力学(1)及び演習」に引き続き、まず「力の釣り合い条件」の概念を復習する意味で、静定構造物の反力と応力の求め方を、静定梁とトラス構造物を対象として取り上げる。次に構造設計に必要となる構造力学の例として「梁の変形」と「梁の応力度」について断面の性質を用い、剛性と強度の観点から学習する。
次に、釣り合い式のみでは全ての反力が求められない構造物の例として、不静定梁の応力の求め方について述べ、その他、構造設計で考慮しなければならない力学現象である振動や座屈についても演習を交えて学習する。最後に、大地震時の構造物の状態を許容する塑性力学についても基本事項を修得する。
鉄筋コンクリート構造
鉄筋コンクリート構造は木質構造や鉄骨構造と並んで代表的な構造形式である。コンクリートの圧縮強度は構造的に期待できるが、引張り強度は全く期待できないことから鉄筋を用いることになる。また、我が国の構造設計では鉄筋コンクリート構造にも靱性(粘る特性)が求められることから、圧縮側にも鉄筋を用いる。このように、コンクリートと鉄筋の複合材からなる鉄筋コンクリート構造を梁、柱および耐力壁の役割を中心に構造設計の観点から解説する。とくに、各部材の特性に基づく各種鉄筋の配筋の仕方について学ぶ。また、地震国であるわが国の鉄筋コンクリートの柱と耐力壁の役割について理解する。

都市のしくみ

都市の環境
人口の大半が都市に住居する今日、その生活環境は最重要課題の一つである。前半は、都市緑化による環境改善効果と緑化技術を中心にして、講義を行う。目的は、都市緑化が、その背後にある機能や技術、生活とのつながりを理解することにより、複合的な観点で「緑」を理解する力を養うことである。後半では、日常の生活や活動が地域や地球環境に及ぼす影響を把握するためにエネルギー消費や資源の問題を取り上げ、環境影響に配慮しつつ、快適・健康に暮らすための要件についての基礎知識を学ぶ。さらに、地球環境時代における持続可能な社会のあり方の概念と、そのような時代思潮に至る国内外の経緯をレビューするとともに、その実現に向けた代表的な方策として広く普及している「環境マネジメント」「環境アセスメント」の概要を学ぶ。
都市と交通
都市生活は生産や居住等の諸活動を行う各種施設とそれらを結ぶ交通施設により支えられている。そして、都市活動の空間分布である土地利用と交通は相互に依存し、都市を変化させていく。一方で、交通はエネルギー消費や環境にも大きな影響を及ぼしている。本講義においては上記を踏まえて、交通の役割を中心に今後の都市改善に必要な基本的な素養を習得することを目的とする。
まず、諸外国とわが国における交通施設と交通の状況を概観し、都市と交通に関する課題を明らかにする。次いで、交通を中心とした政策手段とその背景にある理論を説明する。また、交通に着目した計画における基本的な計画手法について概説する。さらに、財源をはじめとする交通事業に関わる諸問題についても紹介する。
都市の財政学
本講義では、主に都道府県や市町村といった身近な政府である地方公共団体の経済活動を対象とする。特に、個人ではなく社会や公共性を含む公共部門の諸課題に焦点を当てる。
従来の地方財政論を基礎とするが、まちづくり、環境、災害、少子高齢化といった現代的課題も取り上げている点が新しい。
最初に「都市」や「地方」について概観する。その後、地方税、地方交付税、国庫支出金、地方債などの歳入、教育、社会保障や公共事業などの歳出などの個別制度の理解とその課題について修得する。さらに、新しい都市財政運営の多様な方法、三位一体の改革、自治体財政健全化法などの近年の財政改革の背景・現状・制度・効果そして課題を講義する。
これらを通じて都市における政府の役割や意義、どのように地方公共団体が住民生活や事業活動などに関わっているかを理解することを目的とする。
ユニバーサルデザイン
ユニバーサルデザイン(UD)とは年齢や性別、身体的能力に隔てなく、可能な限り全ての人に利用し易い製品や建築、都市環境のデザインである。我が国においては建築的措置のバリアフリーという概念と混同され、特定の人に対するデザインとして認識されていた。しかし、UDは、今日、そして将来に向けて「特別なデザイン」をわざわざ使用せずに差別のない社会づくりを根底にしている。誰にとっても安全で使いやすいUDに関する理念、及び、住まいやまちづくりにおける子供から高齢者、そして障害の有無を問わない利用を考えた具体的な計画・設計技術の基礎や、UDが必要とされる事実を、アメリカと日本の歴史的背景を基に理解する。
UDを学ぶ上で必要なことは、私たち人間側としての人体・人体動作を基礎とする寸法単位と、社会環境側の空間単位という、2つの相互関係を理解することも重要である。私たちの生活する環境には、多くのモノや空間における寸法決定には理由がある。小物、家具、建築、都市の、ミクロからマクロまで絶え間なく繋がってゆく寸法を総合的に考える力を養う。自分自身の身体寸法と、日常接している家具、キッチン、トイレ、風呂、階段、ドア等の寸法を把握し、身体的な認知へと導かれることを通して、建築だけではなく、身の回りのモノから都市空間デザインまで、広い視野を持たねばならないUDの実践方法論を学ぶ。
そして、プログラムやサービスを含めたアクセシビリティについて考え、住まい、まちづくり、プロダクトなどの各領域でのUDの完成形へと導く概念と社会的背景を理解する。
情報社会とくらし
情報ネットワーク・インフラ、ブロードバンド・モバイル化、放送通信の融合、スマート化等によるICT産業の変化、企業・産業全体の内部変化、セキュリティ・プライバシー問題、デジタルディバイド問題などについて最新の知識を伝え、社会の変化を学ばせ、次いで、これらを活用した都市運営、地域活動、建築や住環境の変化についての知識を教える。
ランドスケープデザイン
ランドスケープデザインを通して、サスティナブルな環境を創造し、グローバル時代の都市空間を創造し、豊かな都市生活を提供する試みが展開されています。建築、都市、地域の各レベルにおいて様々なランドスケープデザインによる、よりよい建築都市環境の創造がすすめられています。講義では、ランドスケープ概念の形成や、ランドスケープデザインの展開とその手法について、わが国や欧米の先進的な事例の紹介を通して理解を深め、ランドスケープデザインについて学びます。また身近な都市生活の環境からランドスケープデザインの展開の方法を学ぶために、教室内でのディスカッションやキャンパス外でのフィールドワークを通じて、自ら問題を発掘し新たな提案を行う力を身につけます。
都市のインフラ
都市生活は道路や鉄道、上下水道等のインフラストラクチャー(社会資本)によって支えられている。その都市インフラの現状、機能、経済分析、財務分析、維持・管理・更新問題、事業方式、財源問題等に関して、講義を中心に学ぶ。公共財の役割と国民経済の視点からの費用便益分析、その受益と負担、さらにはその事業形式に関する基本的な考え方を理解することを目的としている。また、国内のインフラだけではなく海外プロジェクトも取り上げる。
住まいの構法・生産・流通
現代の日本における住まいのつくり方、すなわち住宅の構法は極めて多様なものになっている。代表的なものとして、多数のストックを保持している「在来木造住宅」、通称プレハブ住宅と呼ばれている「工業化住宅」、そして鉄筋コンクリート造による集合住宅等があり、これらは20世紀後半の社会的変化や需要を背景に生み出され、淘汰されてきた。
構法は時代を反映するものであり、これからも変化していく。そこで、本講では代表的な構法を対象に、生まれてきた社会背景や変化を学習し、これからの持続可能型社会における住まいのあり方について考える。
住まいと環境
安全・健康で快適な暮らしを実践するためには、人と環境の関係や建築と環境の関係を理解する必要がある。建築空間の環境性能は、音環境、熱環境、光・視環境、空気環境に分類されるが、ここではその各々についての基礎知識を修得する。快適な住まいを作るうえで、これらの環境に配慮したデザインが不可欠であり、また地域性や住まいの構造・形態がどのように影響しているかを学び、さらにエコロジカルなデザインのための基礎知識、要素技術、その手法を修得する。
都市計画(2)
この科目は、都市計画の基礎知識をひとまず学習した皆さんを対象にしている。都市計画は、都市の環境を今よりも望ましい状態にしていこうとする積極的な意思を持った取り組みであるが、その実現手段となる法律制度には、恣意性のある行為を抑制する法令固有の原則があり、両者は相反する側面がある。そこで、都市計画・まちづくり関連の行政法規の全体像を確認するとともに、それらの背景をなす法理と、実用の場面で工夫を考えるにあたってポイントとなる知識の習得を目指す。
環境と設備
住宅・建築を理解する上で必要となる環境工学の基本を習得するとともに、空気調和設備、給排水衛生設備、電気設備、輸送設備、通信設備などの住宅用設備、一般建築用設備、およびエネルギーインフラや上下水道、地域熱供給等の都市設備についての概要を把握する。計画・デザインあるいはマネジメントに必要な設備の基本構造、所用面積・容積、室内や外部に露出する端末機器等の情報を、写真等を多用したビジュアルな講義内容で理解するとともに、最新の建築物の見学を通して実物を見聞し理解を深める。
都市経営
この科目は、都市の経営主体=都市自治体という立場に立って、現代社会の都市行政に関する知識と見方を多角的に習得することを目指している。都市生活は、自治体が提供する様々な行政サービスに支えられている。自治体は、議院内閣制の国と異なり首長と議会という大統領制型の構成であるが、一方、地域社会という視点で見ると自治体の住民自治の枠を超えた市民活動の役割も見逃せない。また、国際的な都市間競争は自治体に都市経営の戦略を要求するとともに、競争社会や高齢社会は自治体にセーフティネット機能の充実を求めている。
福祉のまちづくり
現在、子どもの生活環境は、すまいや遊び場を含め大きく変化している。また、急速に少子高齢化が進むなかバリアフリーやユニバーサルデザインへの関心が高まっている。この講義は、望ましい子どものための空間の課題、また高齢者・障害者の福祉を念頭においた方策について解説するものである。
講義ではコミュニケーション機能、ソフトウエア等について実態や課題を明らかにし、安全で創造的な遊び場空間の実際的な提案を検討する。子どもや高齢者・障害者の環境としての動作・作業空間、屋外空間、人間工学、危機管理などを検討していく必要がある。安全で快適な子どもや高齢者・障害者にとっての居住環境や、人間にやさしいデザインのあり方について都市やまちづくりの観点から基礎を学ぶ。

ページトップへ戻る