2コース設置の狙い

国際都市経営コースと
都市生活創造コース設置の狙い

領域横断的・実践的に都市/地域づくりを学ぶ都市生活学部は,「都市生活創造コース」と「国際都市経営コース」の2つのコースを設置しています。
学部開設から10年余で,都市を取り巻く情勢は劇的に変化しました。世界的な社会経済の激変やデジタルテクノロジーの発展、気候変動,少子高齢化や地方の衰退をはじめとした国内の縮退状況など,グローバル社会の問題系とローカルな都市-地域の問題系の両極から都市のあり方を捉え直すため,「国際都市経営コース」(50名程度),「都市生活創造コース」(110名程度)を,2020年度より設置しました。(両コースの選択は2年次後期)。グローバリゼーションに対応すべく都市生活学部は,国際社会に臆せず飛び込み,多様な観点からこれからの都市を創造する力を持つ「新しい都市生活の創造者」を育てていくことを目指します。
とりわけ、国際都市経営コースでは,グローバルな観点から都市のこれからを構想し,国際的な都市ビジネスの場で活躍できる人材を育成することを目的としています。都市生活学部が育成する人材像とは,日本の都市技術・文化を深く知りながら,国際的な文脈で課題を発見し解決できる構想力を持つ人材であり,多様な国籍や文化的背景を持つ他者を理解し,共感し,共創できるマインドを持つ人材であり,現代の複雑な状況・組織の中で,各種のプロジェクトを力強く推進するスキルを持つ人材です。たとえば,海外諸国で展開される様々な都市プロジェクトへ関わる仕事をしたり,日本企業の海外部門で,日本の都市創造が持つ技術的知的資源を生かしたり,それぞれの国や地域の状況にあわせて新たな価値を創りあげていく仕事(デベロッパー,不動産管理,建築設備など)で活躍する者。また,国内であっても,多様な立場の人、例えばハンディキャップを持つ人、在住外国人などとともに,定常化時代に適応したあらたな都市や地域を創りあげていく仕事(公務員,不動産,住宅,建築設計,IT,広告など)に従事する者などです。
すなわち,真に国際的な感性を持つ人材ということですが,ここで言う「国際」的観点とは,文化や社会経済的背景の異なる海外関係者と,日本国内外にて,都市における価値実現に携わり成果を挙げるために必要な素養を指します。また「ビジネス」とは,民間企業による営利活動に限定することなく行政やコミュニティなどの活用も含む広く「持続的価値実現」に関わる活動全体を指しています。

4領域の学びと2コースの方向性の融合

都市生活学部は、横断型人材の育成を目標と掲げており、4領域を横断した人材育成が学部の狙いです。グローバルな視点とローカルな視点の両極を見据えた複眼的な都市研究が求められ,またそうした視点から課題発見・解決の具体的アクションを起こせる人材が求められています。したがって、これらの4領域の学びと2コースの方向性を融合させた人材育成を目指しております。なお、「国際都市経営コース」,「都市生活創造コース」のいずれのコースに所属していても,都市生活学の4つの領域を体系的に学べるように,カリキュラムが構成されています。2つのコースのコンセプトは以下です。

都市生活創造コース(定員110名程度)

都市に関する多様な領域に渡る幅広い知見とビジネス,マネジメント,デザインの専門性を活かして都市・地域に求められる様々な課題を解決し,新たな価値を総合的に創造できる人材を育成するコースです。

国際都市経営コース(定員50名程度)

国際的な都市ビジネスの場で必要な視点・知識・スキル・経験を修得することで,多様な価値を持つ人々の中でマネジメント能力を発揮できる人材を育成するコースです。