専門科目(専門基礎科目)

都市をテーマとした社会科学の導入・前提科目として位置づけ、基本となる理論や方法論を習得します。

基幹科目

マーケティング概論
本科目は都市生活学部の教育課程の基礎となる“経営学”商学”における主要な分野であるマーケティング論の概要を学習する。まず,マーケティング・プロセス全体の流れと,その主要な構成要素を理解することで,マーケティングに関する基礎的な理解を築く。次に,マーケティング環境情報の収集と分析に基づくマーケティング戦略立案の基礎を理解する。その後,消費者行動心理の基本を学習した後に,ターゲット・マーケティング(STP)について,市場の細分化,標的セグメントの選択,選択したセグメントにおける差別化/ポジショニングの基礎的な学習をする。そして,設定したSTPを具現化するためのマーケティング・ミックスの構築方法について学習をする。すなわち,製品施策,価格施策,流通施策,販売促進施策立案に必要な基本についての理解である。また,サービス経済の拡大を反映して,サービスマーケティングについても,製品マーケティングとの対比という視点で解説をする。
経営学概論
この講義では,経営学の観点から,企業活動やビジネスに関する基礎知識について解説する。企業は商品やサービスを生み出して人々に提供する生産者であり,現代社会を支える重要な存在である。企業の活動や仕組みを理解するために,この講義では,組織,戦略,ガバナンス,財務,知識・情報,社会的責任といった多様な切り口から,具体例を挙げながら解説する。
都市の経済学
この講義では,経済学の視点から,都市や地域をめぐる諸問題がどのように理解されるのかについて解説する。具体的なテーマは,地域間の人口移動,都市化,住宅価格,土地の利用方法,都市の規模,企業立地,混雑と渋滞,地方政府の役割と多岐にわたる。必要に応じて経済学の基本的な考え方についても解説するが,都市や地域をめぐる問題への応用を主な講義内容とする。
世界の都市
この講義においては都市文化や都市経営を学ぶためにまちを観る視点を伝え,世界のまちづくりについて専門的な学習を開始するに当たっての基礎的素養を身につけさせることを目的とする。具体的には,世界各国の風土や歴史を代表する都市や街を対象に,各々のまちの創られてきた過程,特徴となる文化,社会,都市空間や建築,新しい街づくりの動きなどについて教授する。都市生活を学ぶうえでグローバルな視点をもち,歴史や文化異なる世界の都市を理解するため重要な基礎的知識を養う重要な科目である。世界の都市の発達過程や,歴史文化的な特性や相違点を含め,総合的に学ぶ。

基礎共通科目

都市計画(1)
この科目は,都市計画を初めて学ぶ若い学生諸君を対象に,都市計画に関する基礎知識をひととおり知るための講義である。講義では,具体的な実例を交えながら,都市計画図,建築規制,事業制度,策定プロセスなど,都市計画が現実にどうやって行われているのかを知るとともに,都市計画の歴史や,日本と欧米の制度の違いなど,都市計画を考える基礎的素養を身に着ける。
世界の住まい
都市のデザインコースの入り口として,住居を世界の地理的,歴史的な視点から観る初歩的な方法を学ぶとともに,多様な住まいづくりの基礎的素養を身につける。具体的には,まず現存する世界各地の気候風土,歴史文化の違いが生み出した多様な住居形態を具体的にレビューした後,主として産業革命以降の欧米で展開した近代から現代の生活・建築に関する時代思潮とともに,著名な建築家等によって構想・実現されてきた代表的な事例を通して,その概要について学ぶ。最後に現代の日本における多様な住宅を観察しながら,これからの「住まい像」を構想する視点について考察する。本科目の内容は,将来,住宅の計画・設計だけではなく,住まいに関する営業やコーディネーション等の業務にも役立つような基礎的知識の涵養を骨子とする。
都市の文化・芸術
ファッション,ブランド,エンターテインメント,レストラン,カフェ,出版,サロン,広場,大通り,商店街,モニュメント,ホテル,空港など,都市文化を生み出した歴史を考察。都市文化を生み出す多種多様な要素について学習する。
民法と商法
民法とは,夫婦親子関係などの身分関係や生活必需品の取引関係を規律する私法の基礎法(一般法)をいう。営業に関する組織や経済商取引を合理的かつ画一的に形成するための特別法として商法や会社法がある。「特別法は一般法に優先して適用される」という関係があるが,商事に関して商法や会社法に規定がない場合は,民法の規定が適用されるという関係にある。本講義では,私達の日常生活において適用される民法の重要事項を概観した後,民法と商法とで異なった扱いがなされている事項および経済商取引において中心的役割を担っている「会社」および「手形・小切手」に関する基本を学ぶ。
会計学概論
経営の一領域を占める会計分野について全体の概要を述べるとともに,その入門から意義,活用方法などについて段階的に講義する。また,それを活用した事業収支計画の作成について解説する。具体的には,基本である財務諸表の構造と意義を把握することで,財務諸表を「読み解く」ことができるようにする。また,事例分析を基に経営分析の考え方についても概観していく。最後にはそれらを利用して各自事業収支計画の作成をしてもらう。
統計と分析
近年,ビックデータをはじめ,データサイエンスの可能性が広がっているなか,その根幹となる学問である統計およびデータ分析に関する基礎的知識が必然となっている。この科目では,情報の集計や分析のための基礎的手法および幅広い事例を学ぶため,社会経済研究に向けた知識を提供する。
国際都市経営概論(1)
本講義は,TAPあるいはTUCPに参加し,かつ「国際都市経営コース」に関心がある者を対象とする。これら「国際」的な観点や活動に関心がある者に対して,都市生活学部での学びと「国際」がどのように関係してくるのかや,将来のキャリアの可能性などについて,イメージを拡げることを目標とする。合わせて,「国際」的な活動に必須となる,主体的に参加する,考えの異なる他者と意見交換をして新たな考えを生み出そうというような振舞い方や自主性,積極性などのマインドセットを開発することを目標とする。
国際都市経営概論(2)
本講義は「国際都市経営概論(1)」を履修し,TAPあるいはTUCPに参加するなど「国際都市経営コース」に関心がある者を対象とする。「国際都市経営概論(1)」では,都市生活学部での学びと「国際」の関係,将来のキャリアの可能性などについてイメージを拡げるなどした。その履修後にTAPなど「国際」的な活動や学びを実践してきた学生を対象に,より本学部にて取扱う教育体系と「国際」の交わりについて,より専門的な観点より講義などをおこない,「概論(1)」に引き続き自主性,積極性や,英語でのコミュニケーション能力の開発を目標とする。