2019年

2019.05.24

大学院都市生活学専攻の吉水裕樹さん(大学院1年)が、「人間・環境学会大会発表賞」を受賞しました。

人間・環境学会(MERA)の第26回大会が2019年5月18日東京都市大学等々力キャンパスにて開催され、本学大学院都市生活学専攻1年の吉水裕樹(よしみずゆうき)さん(都市再生研究室所属、指導教員:明石達生教授)が、「人間・環境学会大会発表賞」を受賞しました。

 

研究発表のタイトルは「路上喫煙及び吸い殻のポイ捨ての制御に関する環境犯罪学の適用 -横浜市の喫煙禁止地区を例にして-」というもの。

 

着眼点は、行政が喫煙禁止区域を指定した通りにもかかわらず、路上喫煙と吸殻のポイ捨てがなくならない実態を目にして、①一般通行人を受動喫煙の被害から防ぐ、②吸殻の路上散乱をなくし、清掃を容易にする、という本来の目的に立ち返り、防犯環境設計(CEPTED)の理論を応用して、禁止と取締りよりも現実性の高い改善策の提案を行おうとするもの。

 

喫煙禁止区域内で観察される喫煙者の心理的タイプ

 

通行人と喫煙者の分離を誘導し、吸殻を散乱させず清掃を容易にする工夫

 

 

吉水さんは、特技の描画力を生かして、路上喫煙者の心理を観察から3つの典型的タイプに分類し、表情やしぐさで心理状態がわかる細密なスケッチを制作。さらに、現場で地道に数えた吸殻の分布データを解析して、喫煙者を通行人から自然に分離し、吸殻を目立たず清掃が容易な器具に誘導する方法を考案し、スケッチにして提示しました。

 

吉水さんは、学部生の時代に美術部に所属しており、絵画のスキルと芸術的センスを持った学生さんです。彼のように、自身の特技を生かせる研究テーマを見つけられる主題の幅広さも、都市生活学の特長のひとつです。

 

 

賞状を授与される吉水裕樹さん(大学院都市生活学専攻1年)