先生と話そ TOSHISEI CROSS TALK

合言葉は「キングダム・オブ・Tラボ」。
1人1人が未来をデザインする主人公

*本ページ記載の情報は2022年4月取材時点のものです。

内野
高柳先生の研究室に入ったときに驚いたんですが、先生の席って特に決まっていないですよね。固定席を持たないフリーアドレスのようで。
高柳
そうなんです。うちの研究室は僕の席が決まっていません。この研究室は僕が中心にいて成立するものではなく、学生が主体です。私はあくまで裏方であり、学生をサポートする立場だと捉えています。
内野
高みからの視座ではなく、先生の存在が近く感じるから思ったこと感じたことを気がねなく話せます。
高柳
研究室の正式名称は「キングダム・オブ・Tラボ」。これは僕が王様ではなく、みんな王様という意味。自由で開放的な文化は学生が作ってくれて、高柳研究室特有の匂いというのも過去の学生たちが醸成してきたもの。その雰囲気と合うか合わないかは、ゼミを選ぶ際に見てほしいですね。

堀下
合うというのは、先生との相性ですか?それとも研究内容?
高柳
どちらもですね。何もかも教えてもらうという受け身の学生には合わないかもしれません。自ら研究課題を見つけて、自主的に掘り下げていく、そういう姿勢を求めます。そういう意味で、内野さんと堀下さんには匂いがありました。うちに入ってくれるだろうな、という予感は的中!
内野
私は、高柳先生の授業が全部楽しかったから選びました。
高柳
それはうれしいなぁ。
堀下
私は自分がやりたいことが明確になく路頭に迷っていた時に高柳先生と面談させていただいて、やっていけそうかもと思い志望しました。動機はぼんやりしていますけど・・・。

高柳
やりたいことがぼんやりしていたのに、気づいたら大学院進学まで決めていたよね。それはどうしてなの?
堀下
流れに身を任せてというのが正直なところですが、学部卒ではできないことが院卒だと選択の幅が広がってできるようになる。何度か大学のキャリア支援センターにも行って、学部卒と院卒で比べながら将来の自分の姿を1年おきに10年後まで想像しました。その結果、院卒のほうが充実度は高いと思って、大学院への進学を決めました。
内野
私はゼミで1年間活動してきましたが、2年生まででは実行できなかったことに挑戦できるし、自分が少しでも興味のあることを同じ興味関心を持つ人と共有できることが嬉しい。今は災害時に避難する際に役立つ歩行者デッキを作るために、そのエリアにどういう人が何人来て、災害時にどのような行動をとるのかシミュレーションをして、高さや幅を決める際の参考にする研究をしています。
高柳
インテリアデザインをテーマにした研究室なのに都市の行動について研究するっていうのもうちならではですね。

内野
都市について学ぶ学部でインテリアデザインを研究することの意義や醍醐味ってどういうところにありますか?
高柳
いい質問!普段そんな真面目な話をしないもんね(笑)。インテリアデザインって、派手そうに見えてやってみると地味ですが、奥が深くて抜けられません。うちはインテリアデザインのある他の学部とは全く異なるカリキュラムです。教科書に載っているようなことは学部の2年生までの授業で終えるので、研究室では共同研究する企業さんと一緒に、企業側も分かってないことを一緒に考えます。未来を作るような醍醐味がありますよ。
内野
インテリアデザインの研究室に入って最初に電子工作をするとは思いませんでした。難しそうだと思いましたが、やってみると意外と楽しくて。手を動かすのって面白いなと思いました。先生が言っていたように、教科書的な学びの一歩先を経験できるのが今はとても楽しいです。